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FX 初心者講座第1回 全32回講座の目次

FX 初心者講座

FXとは。通貨ペアの読み方と、買い・売りのしくみ

「FX」という言葉は聞いたことがあっても、何を買って、何で損益が決まるのかは、最初は分かりにくいものです。この記事では、はじめての人向けに、FX のしくみを両替にたとえるところから始めて、取引の流れ、通貨ペアの読み方、「買い」と「売り」を、図を使って説明します。どの通貨を買うか、いつ取引するかといった判断は書きません。

公開 2026年10月14日書いた人: Tiltnote 運営代表 奥村 健児(FX の経験があります)

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ひとことで言うと

FX は、2つの通貨を交換する値段(為替レート)の動きを使って、売り買いする取引です。日本の金融庁は、証拠金を預けて、日本円と米ドルなど2つの国の通貨の為替相場を予想して売買する金融商品、と説明しています。[1] 値段が思った方向に動けば利益、逆に動けば損失になり、預けたお金より大きな損失が出るおそれもあります。[1]

まず、両替で考える

外国へ旅行する前に、円を米ドルに両替したことはありますか。両替した後で円とドルの交換の値段が変わると、円に戻したときの金額も変わります。

両替で考える。15,000円を1ドル150円で100ドルに替える。1ドルが151円になった時に100ドルを円に戻すと15,100円で、差は+100円。149円になっていたら14,900円で、−100円。
交換の値段が動くと、同じ100ドルでも、円に戻したときの金額が変わります。数字はここでの例です。

FX は、この「交換の値段の差」を使う取引です。ただし実際の FX では、ふつうは通貨そのものを受け取らず、取引を終えたときの差額だけが、利益か損失として口座に反映されます。

取引の流れ

FX の1回の取引は、おおまかに次の5つの段に分けられます。

FXの取引の流れ。1 口座にお金(証拠金)を入れる。2 通貨ペアを選ぶ。3 買いか売りで取引を始める。4 反対の売買をして終える(決済)。5 値段の差が、利益か損失になる。
取引を始めることを「エントリー」、終えることを「決済」と呼ぶことが多いです。

取引を終えるときは、始めたときと反対の売買をします。たとえばユーロを米ドルで買ったなら、ユーロを米ドルで売って終えます。[2] 始めたときと終えたときの値段の差が、利益か損失になります。

通貨ペアの読み方

FX の値段は、「EUR/USD」のように、2つの通貨を組にした形で示されます。1つの通貨を買うときは、もう1つの通貨を売っているからです。[2] この組を通貨ペアと呼びます。

通貨ペアの読み方。EUR/USD 1.0850 は、1ユーロ = 1.0850米ドル。左のユーロが1つ分の通貨、右の米ドルが値段の通貨。USD/JPY 150.00 は、1米ドル = 150.00円。
左の通貨1つ分が、右の通貨でいくらかを示しています。値段は例です。

通貨は、EUR(ユーロ)、USD(米ドル)、JPY(日本円)、GBP(英ポンド)のように、アルファベット3文字で書かれます。[2] よく出てくる言葉は用語集でも引けます。

「買い」と「売り」

FX では、「買い」からでも「売り」からでも取引を始められます。通貨ペアを買うことは、左の通貨を買って右の通貨を売ることで、通貨ペアを売ることは、その反対です。[2]

「持っていないのに売る」のは不思議に感じるかもしれません。FX の「売り」は、先に売っておき、後で買い戻して終える取引です。売った値段より安く買い戻せれば、その差が利益になります。たとえば150円で売っておき、149円で買い戻せば、1円分の差が利益です。順番が「売り→買い」と逆になるだけで、値段が下がると考えたときに使う取引です。

買いで始めた時は、値段が上がると利益、下がると損失。売りで始めた時は、値段が下がると利益、上がると損失。
どちらで始めたかで、同じ値動きでも、損益の向きが逆になります。

たとえば USD/JPY(米ドルと円)で、1ドル150.00円のときに1万ドル分を買い、151.00円になったときに売って終えると、(151.00 − 150.00)× 1万 = 1万円の利益です。同じ1万ドル分を150.00円で売りから始めて、151.00円で買い戻すと、1万円の損失です(ここでの例で、費用は入れていません)。

このように、値段の差 × 取引の量が損益になります。[2] 自分の取引の量で計算するには損益の計算のツールが使えます。くわしい計算はpips・ロットと損益の計算の回で説明します。

買う値段と売る値段

業者の画面には、ふつう2つの値段が並んでいます。売るときの値段(Bid、ビッド)と、買うときの値段(Ask、アスク)です。[2]

売る時の値段(Bid)1.0848と、買う時の値段(Ask)1.0850。差の0.0002がスプレッド。買ってすぐ売ると、この差の分だけ損になる。
買うときは高い方の値段、売るときは安い方の値段になります。値段は例です。

たとえば EUR/USD が 1.2170/1.2178 と出ていれば、1ユーロを1.2170米ドルで売れて、1.2178米ドルで買える、という意味です。[2] この差をスプレッドと呼びます。買ってすぐ売ると、値段が動いていなくても、この差の分だけ損になります。スプレッドが広がる場面は、スプレッドとはの回で見ていきます。

預けるお金より大きな取引ができる

FX では、取引の全額ではなく、一部のお金(証拠金)を預けて取引します。必要な証拠金は、取引する国・地域によって違います。たとえば日本では、個人が取引する場合、取引金額の4%以上の証拠金を預けて、保つ必要があります。[1] 4%なら、1万円の証拠金で25万円分まで取引できる計算です(25倍)。上限は国・地域によって違います(国・地域ごとのレバレッジの上限)。

預けたお金より大きな量を動かせることを、レバレッジと呼びます。[2] レバレッジが高いと、値段が少し動いただけで、預けたお金に比べて大きな利益にも損失にもなります。[2] 金融庁は、証拠金以上の損失が出るおそれのある、とてもリスクの高い商品だと説明しています。[1] 米国の自主規制団体の資料も、最初に預けたお金をすべて失い、さらに追加の損失を負うこともある、と書いています。[2] 預けたお金を超えた損失をどう扱うかは、国・地域の決まりや業者によって違います(ロスカットとは)。しくみは証拠金・有効証拠金・維持率とはの回でくわしく説明します。

損をしている人も多い

当局が公表した数字では、一般の顧客(リテール)の取引で損をしている人の割合は、少なくありません。

数字は、調べた国・時期・取引の種類によって違い、どの人にもあてはまる数字ではありません。ただ、始める前に知っておく価値のある数字です。

この講座で次に読むこと

この講座では、ここから、取引画面とローソク足の見方、業者の選び方で気をつけること、損益の数え方、証拠金とレバレッジ、注文の順に、1つずつ見ていきます。次の回へは、このページの下の案内から進めます。どの回も、売買の判断や相場の予想は書きません。自分で決めるための材料として使ってください。

参考文献

  1. 金融庁. (2020年2月21日更新). いわゆる外国為替証拠金取引について. https://www.fsa.go.jp/ordinary/iwagai/
  2. National Futures Association(米国の先物業界の自主規制団体). (2004). Trading in the Retail Off-Exchange Foreign Currency Market: What Investors Need to Know(PDF の2・4〜7枚目). 米国の取引所 Nasdaq のサイトに置かれた写し: https://www.nasdaqtrader.com/content/phlxwco/forex.pdf
  3. U.S. Commodity Futures Trading Commission. Customer Advisory: Eight Things You Should Know Before Trading Forex. https://www.cftc.gov/LearnAndProtect/AdvisoriesAndArticles/CustomerAdvisory_MustKnowForex.html
  4. European Securities and Markets Authority. (2018, March 27). ESMA agrees to prohibit binary options and restrict CFDs to protect retail investors. https://www.esma.europa.eu/press-news/esma-news/esma-agrees-prohibit-binary-options-and-restrict-cfds-protect-retail-investors

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更新日 2026年10月21日 · 運営: Tiltnote 運営代表 奥村 健児 · このサイトについて