1日の取引の大きさ
国際決済銀行(BIS)は、3年ごとに、各国の中央銀行などと一緒に、為替の取引の大きさを調べています。2025年4月の調査では、店頭(取引所を通さない)の為替の取引は1日あたり9.6兆ドルで、2022年の7.5兆ドルから28%増えました。[1]
この数字は、52の国・地域で、1,100以上の銀行などの業者から集めた取引です。[2] そのため、これらの業者の取引の全体を表す数字で、私たちのような個人のトレーダーの取引だけを数えたものではありません。
取引の種類
取引の種類で一番多いのはFX スワップ(約42%。今ある通貨を交換し、決めた日に交換し直す取引で、業者の口座で毎日つくスワップポイントとは別のもの)で、スポット(すぐに受け渡す取引)が約31%、先渡し(決めた日に受け渡す取引)が約19%でした。スポットと先渡しは、3年前よりそれぞれ42%・60%増え、割合も大きくなっています。[1] スワップと先渡しは、通貨の値動きの影響を避ける(ヘッジする)ためによく使われる取引です。[2]
通貨の割合(足すと200%)
米ドルは、すべての取引の89.2%に入っていて、ユーロは28.9%、日本円は16.8%、英ポンドは10.2%でした。[1] ほかの通貨の割合も、BIS の表で見られます。[1]
この割合は、全部を足すと100%ではなく200%になります。1つの取引には、たとえば「ユーロと米ドル」のように2つの通貨が入るので、それぞれの通貨を1回ずつ数えているためです。[3]「米ドル 89.2%」は、取引の約9割が、どちらか片方に米ドルを含む、という意味です。
取引の多い国・地域
取引を担当した窓口(セールスデスク)がある場所で見ると、英国・米国・シンガポール・香港の4か所で全体の75%、残りの25%がほかの国・地域でした。シンガポールは11.8%で、2022年の9.5%から割合が増えています。[1] 為替の取引は、1つの取引所ではなく、世界中の銀行や業者の間で行われていて、時間帯によって、主に取引している場所が移っていきます。市場が開いている時間は市場の時間で見られます。
自分の取引とのつながり
市場全体の大きさは、自分の1回の取引の結果を決めるものではありません。ただ、どの通貨ペアを、どの時間に取引しているかは、スプレッド(スプレッドとは)などを通して、自分の費用にかかわってきます。どの通貨ペアや時間を選ぶかは、この記事では決めません。自分がどの通貨ペア・時間で取引し、その時どんな結果だったかを記録しておくと、後から見返せます。
ポジションに必要な証拠金は必要証拠金の計算、1回で許せる損失からのロット数はロット計算で確かめられます。
参考文献
- Bank for International Settlements. (2025). OTC foreign exchange turnover in April 2025 (Triennial Central Bank Survey). https://www.bis.org/statistics/rpfx25_fx.htm
- Bank for International Settlements. (2025, September 30). Global FX trading hits $9.6 trillion per day in April 2025 and OTC interest rate derivatives surge to $7.9 trillion: Triennial Survey. https://www.bis.org/press/p250930.htm
- Bank of Finland Institute for Emerging Economies (BOFIT). (2025, October 3). The yuan's share in international FX trading continues to grow. BOFIT Weekly Review 40/2025(200%になる理由の説明).https://www.bofit.fi/en/monitoring/weekly/2025/vw202540_1/