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FX 初心者講座第22回 全32回講座の目次

FX 初心者講座

窓開け(ギャップ)とは。損切りが置いた値段にならない理由

損切りを置いていたのに、市場が再び開いた時、置いた値段よりずっと悪い値段で決済されていた。そんな経験をすると驚きます。理由の1つが、値段が飛んで始まる「窓(ギャップ)」です。窓ができることを「窓開け」とも呼びます。この記事では、窓がなぜできるのか、窓があくと損切りや指値がどう約定するのかを、図と出どころつきで見ていきます。ポジションをどう持つべきかは、この記事では決めません。

公開 2026年10月13日書いた人: Tiltnote 運営代表 奥村 健児(FX の経験があります)

ひとことで言うと

窓(ギャップ)は、市場が閉まる前の最後の値段と、再び開いた時の最初の値段の間にできる「すき間」です。窓が損切りの値段を飛び越えると、損切りは置いた値段より悪い値段で約定することがあります。

窓はなぜできるのか

FX の市場は、週の終わりに閉まり、次の週の始まりに再び開きます。閉まっている間にも、ニュースや出来事で「値段の前提」が変わることがあります。そのため、再び開いた時の最初の値段が、閉まる前の最後の値段から離れて始まることがあります。これが窓です。閉まる・開く時刻は、業者や住んでいる地域の時間で違います。祝日の前後や、大きなニュースが出た時にも、値段が飛ぶことがあります。

為替で、金曜の終値と次の月曜の始値の差を調べた研究があります。主要な8通貨と新興国の9通貨の値動きを使い、この差が大きかった時の、その後の動きを調べています。[2] 調べた過去のデータでは、金曜の終値と月曜の始値の差が大きかった時、多くの市場で、その週のうちに反対向きに戻りやすかった、と報告しています。[2] これは過去のデータの結果で、次の窓がどう動くかを示すものではありません。

窓があくと、損切りはどう約定するか

買いのポジションで損切りを1.0950に置いていた。市場が閉まる前の最後の値段は1.0975、再び開いた時の最初の値段は1.0900で、損切りの値段を飛び越えて始まった。損切りは置いた値段より悪い値段で約定する例。
作った例(買いのポジション)。損切りを 1.0950 に置いていても、再び開いた時の最初の値段が 1.0900 なら、損切りの値段では約定できず、それより悪い値段で約定することがあります。

MT5 のヘルプでは、逆指値(Stop)の注文は「指定した値段か、それより悪い値段で約定する」とされ、値段が反対に動いた時は滑り(スリッページ)が出ると説明されています。[1] 損切りも、置いた値段に届いた時に約定(注文が実際に成立すること)する注文なので、窓が損切りの値段を飛び越えると、置いた値段では約定できません(損切りは逆指値、利確は指値として働く、というのはこの記事での説明です)。

図の例では、損切りを 1.0950 に置いていても、再び開いた時の最初の値段が 1.0900 なら、約定は 1.0900 の近くになりえます。0.1 ロット(1万通貨)・ドル口座の EUR/USD なら、0.0050 × 1万通貨 = 50ドルで、予定の損失より約50ドル大きくなる計算です(この記事での計算例。ドル以外の口座では、その通貨に換算した額になります。実際の約定の値段は、業者・口座・その時の値動きで変わります)。

窓がなくても、急な値動きの時には、損切りが置いた値段より少し悪い値段で約定する(滑る)ことがあります。窓は、その差が特に大きくなりやすい場面です。

一方で、MT5 のヘルプでは、指値(Limit)の注文は「指定した値段か、それより良い値段で約定する」とされています。[1] 利確の値段を窓が飛び越えた時は、置いた値段より良い値段で約定することもあります(この記事での説明です。業者・口座で変わります)。

計算と窓

1回の損失の額や、ロスカットまでの距離の計算は、値段が途切れずに動くことを前提にしています。窓があくと、その前提が崩れて、計算より大きく動いた所で決済されることがあります。証拠金・維持率や、損切りの使い方(指値と逆指値の違い)と合わせて見てください。

自分の記録で確かめる(決めるのはご自身)

市場が閉まる前にポジションを持ったままにするかどうかは、この記事では決めません。記録しておくと、自分の場合にどうだったかを後から見られます。

1回に失ってもよいと決めた額からロットを出すにはロット計算、1日の損失の上限は損失の上限の計算で確かめられます。

参考文献

  1. MetaQuotes. Performing Deals(MetaTrader 5 ヘルプ). https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/trading/performing_deals
  2. Dao, T. M., McGroarty, F., & Urquhart, A. (2016). A calendar effect: weekend overreaction (and subsequent reversal) in spot FX rates. Journal of Multinational Financial Management, 37–38, 158–167. https://doi.org/10.1016/j.mulfin.2016.11.001

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この記事で使えるツール

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更新日 2026年10月20日 · 運営: Tiltnote 運営代表 奥村 健児 · このサイトについて