過信とは
過信は、自分の情報や判断が、実際よりも正しいと思ってしまうことです。過信していると、「この読みは当たる」と感じる場面が増え、そのぶん取引の回数も増えやすい、と考えられています。[1]
取引の回数と成績を調べた研究
ある研究では、米国の手数料の安い大きな証券会社に口座を持つ66,465世帯の、1991〜1996年の株の取引を調べました。[1]
- 取引が最も多い世帯: 取引の多さで世帯を5つに分けたうち、最も多い5分の1の世帯は、費用を引いた後の年率が11.4%。同じ期間の市場は17.9%でした
- 世帯の平均: 費用を引いた後の年率16.4%。1年で持ち株の75%を入れ替えていました
- 最も多い5分の1と、最も少ない5分の1: 最も多い5分の1(月に8.8%を超えて入れ替える世帯)は年率11.4%、最も少ない5分の1は18.5%でした。費用を引く前の成績は、5つのどの組も18.5〜18.7%で、ほとんど差がありませんでした
つまり、取引の多い世帯の成績の低さは、主に取引のたびにかかる費用の差から来ていました。研究者は、この結果を「過信が取引を増やし、成績を下げる」という考え方で説明できる、としています。[1]
これは1990年代の米国の株の口座の結果で、FX や今の相場にそのまま当てはまるとは限りません。また、過信はこの結果の説明の1つで、取引を減らせば成績が上がる、という意味ではありません。
FX と回数と費用
FX でも、取引のたびにスプレッドや手数料がかかります(スプレッドとは)。同じ成績の取引でも、回数が増えれば、費用の合計も増えます。1か月の費用の数え方は取引の費用の数え方にまとめています。
自分の記録で見直す(決めるのはご自身)
何回取引するべきかは、この記事では決めません。過信が自分の回数に影響しているかは、記録で見直せます。
- 勝った後の回数: 2回以上続けて勝った日と、そうでない日に分けて、1日の取引の回数の平均を並べる
- その時の気持ち: 「読めている」「今日は調子がいい」と感じた時の取引の結果
- 回数と費用: 1日・1週の取引の回数と、スプレッドや手数料の合計
トレードの回数と勝ち負けは今日の記録カードで数えられます。損益の一覧は取引履歴の統計で、勝率や平均の損益にまとめられます。回数を数える方法は、取引のしすぎも参考にしてください。
参考文献
- Barber, B. M., & Odean, T. (2000). Trading Is Hazardous to Your Wealth: The Common Stock Investment Performance of Individual Investors. The Journal of Finance, 55(2), 773–806. https://doi.org/10.1111/0022-1082.00226