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FX 初心者講座第16回 全32回講座の目次

FX 初心者講座

マージンコールとストップアウトの違い。「警告」と「自動の決済」

証拠金維持率が下がってくると、取引アプリに「マージンコール」や「ストップアウト」という言葉が出てきます。どちらも似た場面で使われますが、起きることはまったく違います。この記事では、2つの違いと、維持率が下がっていく順番を図で説明します。売買のしかたは書きません。

公開 2026年10月14日書いた人: Tiltnote 運営代表 奥村 健児(FX の経験があります)

ひとことで言うと

マージンコールは「維持率が下がっています」という警告の状態で、ポジションはまだ残ります。ストップアウトは、さらに下がった時にポジションが自動で決済されることです(この記事での説明)。MT5 では、口座がマージンコールかストップアウトの状態になると口座の行が赤くなり、ストップアウトでは損失の最も大きいポジションから決済されます。[1] 日本の金融先物取引業協会や金融庁の説明では、自動の決済を「ロスカット」と呼んでいます。[3][6]

いま「マージンコール」と出ている人へ

  1. ポジションはまだ残っています: マージンコールは警告で、それだけではポジションは決済されません(この記事での説明)。MT5 では、マージンコールかストップアウトの状態になると口座の行が赤くなり、ストップアウトでは損失の最も大きいポジションから決済されます。[1] ほかのアプリを使っている人は、言葉の意味を業者の説明で確かめてください。
  2. 今の維持率を見る: 取引アプリの口座の数字に出ています(取引アプリの画面の見方)。
  3. 自分の業者のロスカットの水準を見る: 維持率が何%を下回ると自動で決済されるかは、業者の説明に書いてあります。

維持率を戻す方法は、計算のしくみ上、入金するか、ポジションを減らすかです(下の「何が違うのか」)。何もしなければ、値段の動きしだいで、維持率はそのままか、さらに下がるか、戻ります。どれを選ぶかは、ご自身で決めてください。

2つの水準

この記事では、2つの水準を次のように説明します。水準の数字は業者が決めます。

MT5 の画面では、口座がどちらかの状態になると、ツールボックスの口座の数字の行が赤く表示されます。[1] 色だけではどちらの状態か分からないので、維持率の数字も見てください。

作った例。証拠金維持率が下がっていき、マージンコールの水準(例100%)を下回ると警告の状態になり、ストップアウトの水準(例50%)を下回るとポジションが自動で決済される。
作った例です。実際の水準は、業者や国・地域の決まりで違います。

何が違うのか

マージンコールは警告の状態で、ポジションはまだ残り、有効証拠金が増えるか証拠金が減れば戻る。ストップアウトは、ポジションが自動で決済される。MT5 では損失の大きいものから先に決済され、全部か一部か・順番は業者の条件で違う。決済された分の損失は確定する。
損失の大きいものから決済される点は、MT5 の公式ヘルプにもとづきます。[1] そのほかは、この記事での説明です。

証拠金維持率は「有効証拠金 ÷ 証拠金 × 100」です。[1] たとえば、有効証拠金(口座の残高に今の損益を足し引きしたもの)が10万円、ポジションに必要な証拠金が4万円なら、10万 ÷ 4万 × 100 = 250% です。この式から、維持率を戻すには、入金して有効証拠金を増やすか、ポジションを減らして必要な証拠金を減らすことになります。言葉のくわしい意味は証拠金・有効証拠金・余剰証拠金・維持率とはの回で説明しています。

水準は誰が決めるのか

水準の数字は、業者と、国・地域の決まりによって違います。

ここに挙げたのは4つの例だけです。ほかの国・地域では決まりが違うことがあり、決まった水準が無い所もあるかもしれません。自分の業者と、住んでいる所の当局の説明で確かめてください。

日本の業者には、マージンコールにあたる知らせのほかに、「追証(追加の証拠金)」という言葉を使う所もあります。何を指すか、いつまでに何をすればよいかは業者によって違うので、自分の業者の説明で確かめてください。ロスカットのしくみと、国・地域ごとの違いはロスカットとはの回でくわしく説明しています。

自分で確かめておくこと

今のポジションで、ロスカットの水準まであと何 pips かを出すにはロスカットまでの距離のツールが使えます。

参考文献

  1. MetaQuotes. 取引の実行 - 取引操作 - MetaTrader 5のヘルプ. https://www.metatrader5.com/ja/terminal/help/trading/performing_deals
  2. Financial Conduct Authority. FCA Handbook, COBS 22.5.13R・22.5.16G(2019年8月1日から). https://handbook.fca.org.uk/handbook/cobs22/cobs22s5
  3. 一般社団法人 金融先物取引業協会. 学ぼう!FX #9 ロスカット取引について. https://www.ffaj.or.jp/learning/?p=27
  4. European Securities and Markets Authority. (2018). Notice of ESMA's Product Intervention Decisions in relation to contracts for differences and binary options (ESMA35-43-1135、2018年5月22日の決定). https://www.esma.europa.eu/sites/default/files/library/esma35-43-1135_notice_of_pi_decisions_on_cfds_and_binary_options.pdf
  5. 一般社団法人 金融先物取引業協会. (2011年1月26日制定、2020年6月17日一部改正、同年12月1日施行). 金融先物取引業務取扱規則第25条の3に関する細則(外国為替証拠金取引に係るロスカット取引関係). https://www.ffaj.or.jp/wp-content/uploads/2019/06/ffaj-gyotori25_3-saisoku-20200617.pdf
  6. 金融庁. (2020年2月21日更新). いわゆる外国為替証拠金取引について. https://www.fsa.go.jp/ordinary/iwagai/
  7. European Securities and Markets Authority (ESMA). Product intervention. https://www.esma.europa.eu/investor-corner/product-intervention
  8. Financial Services Compensation Scheme (FSCS). Investments. https://www.fscs.org.uk/what-we-cover/investments/
  9. Financial Ombudsman Service. How to complain. https://www.financial-ombudsman.org.uk/consumers/how-to-complain
  10. Australian Securities and Investments Commission. (2020年10月). 20-254MR ASIC product intervention order strengthens CFD protections. https://www.asic.gov.au/about-asic/news-centre/find-a-media-release/2020-releases/20-254mr-asic-product-intervention-order-strengthens-cfd-protections
  11. Australian Securities and Investments Commission. (2020). Explanatory Statement, ASIC Corporations (Product Intervention Order—Contracts for Difference) Instrument 2020/986(2020年10月23日登録). Federal Register of Legislation. https://legislation.gov.au/F2020L01338/asmade/2020-10-23/es/original/pdf
  12. Australian Securities and Investments Commission. Dispute resolution. https://asic.gov.au/regulatory-resources/financial-services/dispute-resolution/

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更新日 2026年10月20日 · 運営: Tiltnote 運営代表 奥村 健児 · このサイトについて