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主なインジケーターの仕組み(7つ)

チャートにインジケーターを入れてみたけれど、線が何を表しているのか分からない。そんな人のために、よく使われる7つのインジケーターを、「何を表すか」と「どう計算するか」に分けて説明します。どれも過去の価格から計算した数字です。この記事では、売買の合図や「勝てる設定」は扱いません。

公開 2026年10月12日書いた人: Tiltnote 運営代表 奥村 健児(FX の経験があります)

まず1つだけ

インジケーターは、過去の価格(と、ものによっては出来高)から計算した数字です。この先の値動きを決めるものではありません。まずは1つだけ選んで、「この線は何を計算しているか」を知るところから始めてください。

大きく2つの種類

分け方はアプリによって違い、ATR は「ボラティリティ系」(値動きの大きさを表すもの)とされることもあります。設定の数字(期間)も、アプリや人によって違います。この記事の数字は、考えた人が示した値や、よく使われる値の例です。おすすめの設定ではありません。MetaTrader 5、TradingView など、どのアプリにも同じ名前の指標がありますが、初期値や計算が少し違うことがあります。

移動平均(SMA・EMA)

何を表すか: 一定の本数の価格の平均を、線でつないだものです。細かい上下をならして、動きの向きを見やすくします。

計算: 単純移動平均(SMA)は、直近 N 本の終値を足して N で割ります。指数移動平均(EMA)は、新しい価格ほど重く数える平均で、EMA = 今の終値 × P + 1本前の EMA × (1 − P) です。[1] P は、よく P = 2 ÷ (N + 1) とされます。

気をつけること: 平均なので、価格より遅れて動きます。期間を長くするほど、なめらかになる代わりに遅れが大きくなります。

RSI(相対力指数)

何を表すか: 一定の期間の上げ幅と下げ幅を比べて、0〜100 の数字で表します。上げが多いほど 100 に、下げが多いほど 0 に近づきます。J. Welles Wilder Jr. が 1978年の本で示しました。[2]

計算: RSI = 100 − 100 ÷ (1 + 平均の上げ幅 ÷ 平均の下げ幅)。Wilder は期間 14 を勧めました。[3]

気をつけること: 70 以上を「買われすぎ」、30 以下を「売られすぎ」と呼ぶことがあります。ただ、強い動きの時は、70 を超えたまま上がり続けることも、30 を下回ったまま下がり続けることもあります。

MACD

何を表すか: 短い期間の EMA と、長い期間の EMA の差です。2本の平均が離れていくか、近づいていくかを見られます。

計算: MACD = EMA(12) − EMA(26)。シグナル線は MACD の 9本の平均です。MetaTrader 5 ではシグナル線に単純移動平均を使いますが、EMA を使うアプリもあります。[4] MACD とシグナル線の差を棒グラフ(ヒストグラム)で表示するアプリもあります。MetaTrader 5 では、MACD そのものが棒で、シグナル線が線で表示されます。

気をつけること: 移動平均から作るので、価格より遅れて動きます。アプリによって計算が少し違うので、同じ設定でも値がずれることがあります。

ボリンジャーバンド

何を表すか: 移動平均の上下に、値動きのばらつき(標準偏差)の分だけ離した線を引いたものです。値動きが大きいとバンドの幅が広がり、小さいと狭くなります。John Bollinger が考えました。[5]

計算: 真ん中の線 = 20本の単純移動平均。上の線と下の線 = 真ん中の線 ± 2 × 標準偏差(20本)。標準偏差は、値が平均からどれくらい散らばっているかを表す数字です。[6]

気をつけること: 考えた Bollinger 本人のルールでは、バンドに触れることは「触れた」というだけで、それだけで売りや買いの合図ではないとされています。20 と 2 も、決まった値ではなく、最初の設定です。[5]

ATR(平均真の値幅)

何を表すか: 1本あたり、どれくらい値が動いているか(ボラティリティ)を表します。向きは表しません。RSI と同じく Wilder が 1978年の本で示しました。[2]

計算: まず1本ごとに「真の値幅」を出します。①その足の高値 − 安値、②前の足の終値と高値の差、③前の足の終値と安値の差、のうち一番大きいものです。ATR は、その平均です。[7]

気をつけること: ATR は価格の単位で出るので、通貨ペアごとに大きさが違います。損切りの幅を考える時に、ATR を見る人もいます。損切りの幅が決まったら、ロット計算で、損失の額からロット数を出せます。

ストキャスティクス

何を表すか: 直近の一定期間の高値と安値の間で、今の終値がどのあたりにあるかを 0〜100 で表します。

計算: %K = (今の終値 − N本の最安値) ÷ (N本の最高値 − N本の最安値) × 100。%D は %K の平均です。[8] 期間の初期値はアプリによって違います。

気をつけること: RSI と同じく、80 以上・20 以下などを目安に呼ぶことがありますが、強い動きの時は、その範囲に張り付いたままになることがあります。

一目均衡表

何を表すか: 5本の線で、動きの向き・値の中心・過去と今の関係をまとめて表します。先行スパンの2本の間を塗った部分は「雲」と呼ばれます。MetaTrader 5 にも入っています。[9]

計算(よく使われる 9・26・52 の例):

気をつけること: 線が多いので、最初はどの線が何を計算しているかを1本ずつ確かめると分かりやすくなります。

どれにも共通すること

線を引く計算をしたい時は、ピボットの計算やフィボナッチの計算も使えます。言葉が分からない時は、FX 用語集をどうぞ。

参考文献

  1. MetaTrader 5 Help. Moving Average. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/trend_indicators/ma
  2. Wilder, J. W., Jr. (1978). New Concepts in Technical Trading Systems. Trend Research.
  3. MetaTrader 5 Help. Relative Strength Index. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/oscillators/rsi
  4. MetaTrader 5 Help. MACD. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/oscillators/macd
  5. Bollinger, J. Bollinger Band Rules. https://www.bollingerbands.com/bollinger-band-rules
  6. MetaTrader 5 Help. Bollinger Bands. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/trend_indicators/bb
  7. MetaTrader 5 Help. Average True Range. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/oscillators/atr
  8. MetaTrader 5 Help. Stochastic Oscillator. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/oscillators/so
  9. MetaTrader 5 Help. Ichimoku Kinko Hyo. https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/trend_indicators/ikh

この記事で使えるツール

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更新日 2026年10月20日 · 運営: Tiltnote 運営代表 奥村 健児 · このサイトについて