5本の線の計算
一目均衡表は日本で生まれた道具で、名前は「ひと目で(相場の)釣り合いが分かる表」といった意味です。MT5 のヘルプの説明[1]を、期間の数字を入れてまとめると次のとおりです。ヘルプは転換線の「平均の値」を、最高値と最安値の和を2で割ったものとし、基準線と先行スパンBにも同じ言葉を使っています。期間は設定で変えられます。よく使われる期間は 9・26・52 で、MQL5 リファレンスの例もこの数字です。[2] ほかのソフトでは、期間やずらし方の数え方が少し違うことがあるので、自分の設定を確かめてください。この記事では、計算のしかただけを扱います。
- 転換線: 直近9本の最高値と最安値を足して、2で割ったもの(9本の値幅の真ん中)
- 基準線: 直近26本の値幅の真ん中
- 先行スパンA: 転換線と基準線の真ん中を、26本先へずらして描いたもの
- 先行スパンB: 直近52本の値幅の真ん中を、26本先へずらして描いたもの
- 遅行スパン: 今の足の終値を、26本前へずらして描いたもの
先行スパンAとBの間を塗ったものを、「雲」と呼ぶことが多いです。
雲が「先に」描かれる理由
図を見ると、雲は今の足より右、まだ値動きのない所まで描かれています。これを見て「雲は未来を表している」と感じるかもしれません。でも、先行スパンAとBは、今までの値動きから計算した値を、26本先の場所に置いているだけです。まだ来ていない値動きは、どこにも入っていません。
同じように、遅行スパンは、今の終値を26本前の場所に置いて、26本前の値動きと並べて見られるようにしたものです。
移動平均との違い
移動平均(SMAとEMAの違い)は、決めた本数の終値の平均です。一目均衡表の転換線・基準線などは、決めた本数の最高値と最安値の真ん中です。そのため、値幅の端が変わらない間は、線が平らに続くことがあります(図の基準線の平らな所)。どちらも過去から計算するので、遅れて動きます(インジケーターが遅れる理由)。
自分の使い方を確かめる(決めるのはご自身)
一目均衡表には、「価格が雲を抜けた」「転換線と基準線が交差した」など、いろいろな見方が紹介されています。どれを使うか、使うかどうかは、この記事では決めません。使うなら、次のことを先に決めて記録しておくと、自分の場合にどうだったかを後から見られます。
- 何を見るか: 雲との位置、線どうしの交差、遅行スパンと価格の位置 など
- いつ見るか: 足が閉じた(確定した)時だけか、足の途中も見るか
- どう残すか: 手法の名前に「一目 雲抜け」のように見た所まで書く
記録した損益の一覧は取引履歴の統計で、勝率・平均の損益・最長の連敗にまとめられます。件数が少ないうちは、数字は大きくぶれます。
参考文献
- MetaQuotes. Ichimoku Kinko Hyo(MetaTrader 5 ヘルプ). https://www.metatrader5.com/en/terminal/help/indicators/trend_indicators/ikh
- MetaQuotes. iIchimoku(MQL5 リファレンス). https://www.mql5.com/en/docs/indicators/iichimoku