ホットハンドとは
1985年の論文は、バスケットボールで「調子のいい選手は続けて決める」という思い込みを調べました。[1] 選手も観客も、直前に決めた後は外した後より入りやすいと考えがちだ、と書いています。[1]
ギャンブラーの誤謬が「続いたから次は反対」と感じることなら、ホットハンドは「続いたから次も同じ」と感じることです。
観客への質問
この論文では、米国の2つの大学の学生で、バスケットボールを見る100人に質問しました。[1]
一方で、米国のプロのチームの記録を調べると、前のシュートと次のシュートの結果に、はっきりしたつながりは見つからなかった、と論文は書いています。[1]
その後の見直し
2018年の論文は、もとの研究で使われた「連続の後の成功率」の測り方に、偏りが入りやすいことを示しました。[2] その偏りを直すと、もとの研究の結論は逆になった、と書いています。[2]
つまり、偏りを直すと、バスケットボールのデータはホットハンドが「ある」向きを示す、というのが今の見方の一つです。その大きさがどのくらいかは、まだ議論が続いています。ただし、これはバスケットボールの研究で、相場の話ではありません。
カジノの記録では
米国のカジノのルーレットの記録を調べた研究では、勝った後は、負けた後より多くの数字に賭けていました。[3] ただ研究は、勝って手元のお金が増えたことや、ハウスマネー効果でも説明できるかもしれない、とも書いています。[3]
トレードで出やすい場面
たとえば、次のような形で出ることがあります(ここでの例です)。
- 連勝の後に「今日は波に乗っている」と感じて、ロットを大きくする
- 連勝の後に、いつもなら入らない場面でも入り、回数が増える
連勝の後の勝率が本当に高いかどうかは、人によって違い、この記事では分かりません。分かるのは、自分の記録だけです。
自分の記録で確かめる(決めるのはご自身)
- 連勝の後の勝率: たとえば3連勝の直後のトレードだけを集めて、全体の勝率と比べる(件数が少ないうちは参考程度に)
- 連勝の後のロット: ふだんのロットと比べて大きくなっていないか
- 連勝の後の回数: 1日の回数が、ふだんより増えていないか
勝率ごとの連勝・連敗の起こりやすさは連敗の確率のツールで、今の記録の数字は取引履歴の統計で確かめられます。どう売買するかは、この記事では決めません。
参考文献
- Gilovich, T., Vallone, R., & Tversky, A. (1985). The hot hand in basketball: On the misperception of random sequences. Cognitive Psychology, 17(3), 295–314. https://doi.org/10.1016/0010-0285(85)90010-6
- Miller, J. B., & Sanjurjo, A. (2018). Surprised by the Hot Hand Fallacy? A Truth in the Law of Small Numbers. Econometrica, 86(6), 2019–2047. https://doi.org/10.3982/ECTA14943
- Croson, R., & Sundali, J. (2005). The Gambler's Fallacy and the Hot Hand: Empirical Data from Casinos. Journal of Risk and Uncertainty, 30(3), 195–209. https://doi.org/10.1007/s11166-005-1153-2